●川連漆器の歴史 |
秋田県の川連漆器のはじまりは、今をさかのぼること約八百年前、源頼朝の家人小野寺道矩が、 |
古四王野尻大舘に居住し、豊富な木材と漆を用い、家臣に内職として武具に漆を塗らせたのがはじま |
りと言われております。 |
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製法として川連漆器は木体部のゆがみを止めるために「柿渋汁」と「生漆」を直後に塗る「地塗り」を数 |
回繰り返す「堅地仕上げ」の工法が用いられており、堅ろうな点が特色とされ、孫の代まで持つと云わ |
れているのも、このためであります。 |
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昭和五十一年十二月に国の伝統的工芸品の指定をうけ、また、昭和三十年頃から漆器技術を生かし |
た仏壇製造が始められて、今では全国でも有名な産地として成長しております。 |
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●漆器の使い方と保存 |
漆器はこの扱い方によって非常に永持ちします。 |
1. |
使用後は長く湯水につけて置かないで、すぐに洗ってから柔らかい綿布で、水気を拭い、更に乾い |
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た綿布でふいて下さい。保存は乾燥した所に置かないで下さい。 |
2. |
タワシ又は磨粉でみがかないで下さい。食器乾燥機は使用しないで下さい。 |
3. |
変形又は変色するおそれがありますので、直射日光は避けて下さい。 |
4. |
新しい漆器の匂いは米櫃の中へ数日間入れておくと完全にぬけます。 |